TOPメニュー>超短編小説>いつまでも
いつまでも
高校に入って、中学のころと何が変わったんだろう。
ゆうくんのカサに入りながら、私は首をかしげた。
「どうしたんだ?」
キュッとゆうくんの腕を抱きしめた途端、彼が目をまたたかせた。
中学のときも雨が降ったら、こうやって彼のカサに入って腕をキュッてして。
ちょこちょこ話しかけてくるけど、抱きついてるときは二人ともあまりしゃべらない。それはあの時といっしょ。だからずっとこのままで……。
ゆうくんの腕、あったかいなぁー。あ、でも、まえよりちょっと高い位置にあるかも?
のぞきこむように、ゆうくんの顔を見た。
「なんだよ……?」
眉をよせて、彼はちょっと顔をひいた。その顔の位置……まえより高くなってる!
「えへへ」
自然と笑みがこぼれた。彼の顔をじーっと見つめる。
「なんでもないですよー」
「なんでもないことないだろ」
顔をそむけて、カサを持ちなおした。ほおがちょっと赤くなってる。なんか、そういうとこは変わってないなー。
「大好きだよ」
「な、なんだよ、とつぜん」
なにもないとこでつんのめって、ゆうくんはあわてて私の方を向いた。
組んでいた腕をはなして、首に抱きつく。彼の顔を目いっぱいうつしながら、私は目をとじた。
「へへへ、いいじゃない」
そして、何かいいたそうだった彼の口を、そっとふさいだ。
――あとがき
もともと灰色の雨音5として書いた物を修正して、別タイトルで更新です!
ということで、コレの原型が出来ていたのが一月初期だから……。んー、もっと早く修正して出せばよかった。
まぁ、次のは出来ているので一週間後くらいにアップします。
2006年3月6日 桜月楓
超短編小説
TOPメニュー